・競艇って何?どうやって運営されている?                  l 競艇書籍

   競艇は「モーターボート競走法」に従っている
競艇とは、「モーターボート競走法」に従い、1周600メートルの競走水面を、半時計
回り(左周り)に3周回り、着順を競う水上のモータースポーツ。出場する選手は6名
(6艇)。「いつでもどこでも6名(6艇)による600メートル3周レース」ということ。左回り
の理由は、水の上の交通ルール(船舶はすべて右側通行)にしたがっているため。

   意外に古い競艇の歴史   日本の第1回開催は長崎県大村競艇場
昭和27年4月、長崎県の大村競艇場で初めて競艇が開催された。この大村競艇場での初開催は試験的なケースで、ウォーターサーキットとして公認第1号は三重県の津競艇場、第2号が滋賀県のびわこ競艇場。

モーターボートの歴史はかなり古く、ドイツのダイムラー博士が、ボートに1.5馬力のガソリンエンジンをつけて走らせたものが世界で最初と言われている。1904年にイギリスで、国際レースが行われ、1905年にアメリカで、モーターボートの世界選手権とも言うべき「第1回ゴールドカップ」が開催されたという記録が残っている。日本では昭和6年(1931年)に第1回全日本モーターボート選手権大会が隅田川で開催されたが、これはアマチュアレースであった。戦後昭和25年(1950年)に神奈川県逗子海岸と江戸川で日米対抗のモーターボートレースが開催され、これがベースになって現在の競艇が生まれた。

   競艇は、国土交通省を監督官庁として、以下の団体によって運営されている。

 <施行者>

 競艇のレースを主催するのが施行車である。
 主な業務は、
  1:開催日時などの決定
  2:選手を集める
  3:舟券を発売する
  4:払い戻し金額を算定する
  5:選手に賞金を支給する
  6:開催告知や宣伝

 基本的にお金を取り扱う部分は施行者の仕事で、競艇
 場などの窓口の女性は施行者が雇っている。1競艇場
 につき、2つの施行者がある。中には単独施行者の競艇
 場もあるが、少ない。

 <モーターボート競走会>
 「施行者の存在する都道府県にひとつに限って設立を許
 された公益法人」。主な業務は
  1:出場する選手、ボート、モーターの検査
  2:出場する選手モーターボートの確認、出場準備、
    紹介など
  3:失格や着順の判定、勝舟の決定
  4:番組の編成
  5:開催中の選手の管理

 施行者は市役所や町役場の職員のため、競艇事業部
 門に所属されているにすぎず、専門家とか限らない。
 そのため、レース運営を専門知識を持った団体に委託し
 ている。その委託先が競走会である。具体的には、
 審判、検査員、番組編成などは競走会の職員で、
 レース実況も外部のアナウンサーに依頼する以外は、
 トレーニングを受けた職員であることが多い。

 <全国モーターボート競走会連合会>

 「競走の公正かつ円滑な実施をはかることを目的として、
 国内に1個に限り設立された公益法人」。モーターボート
 競走会を「会員」として運営している。主な業務は、
  1:選手、審判員、検査員、ボート、モーターを登録する
  2:選手、審判員、検査員の養成と訓練を行う
  3:選手のあっせんを決める
  4:SGの開催場と日程を決める

 福岡県のやまと競艇学校は連合会の管轄である。
 ビギナーのファンは連合会が競艇のすべてを統括して
 いると思っている人が多いが、そうではないので気を
 つけよう。

 <施設所有者>
 競艇場の競走水面やスタンド、建物など、施設の所有者
 のこと。大半は、施行者(自治体)が所有しているが、
 民間企業が施設所有者になっている場合もある。この場
 合、施行者は所有者から施設を借りてレースを開催する
 形になる。

 <ボート・モーター所有者>
 ボート・モーター所有者も、施行者であることが大半。民間 企業が所有している場合もある。



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