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質問70 地方から参戦する、いわゆる“カク地馬”の狙い方を教えてください。
答え

函館開幕日のメインレースでカク地馬が穴を開けました。道営所属のヤマオロチという馬でしたが、実績を調べ上げれば買えないことはなかったと思います。2走前に大井の3冠レース・羽田盃でハナを叩いていますし、2歳時にも中央の芝に挑戦して、後にG2を制すキタサンヒボタンの2着した実績があります。中央で走った経験があるのなら、それを元に実力を計ることができますね。

中央初参戦、特に初芝の場合は評価が難しいのですが、芝に使ってくる以上は陣営が軽い馬場への適性を感じているのでしょう。走りっぷりをビデオ等で確かめられれば理想なのですが、それができない場合は適性があると考えておいた方が良いかと思います。

確実に言えるのは、カク地馬は人気がないということです。前回も中央で好走しているケースでも極端な人気にはなりませんし、初参戦の場合はなおさらです。それならば他を軸に取るとしても、ちょっぴり押さえておいてはどうでしょうか? 馬単、3連複も本格発売になりますし、超高配当が獲れるかもしれません。

質問71 馬体重の増減は何キロまでがレースに影響するのでしょうか?
答え 何キロ以上の増減だったら切り捨てようといった線引きをすることはおすすめできません。競走馬は体調管理が難しい生き物です。同じ10キロ増でも、マイナス材料になることもあれば、プラス材料と考えて良い場合も出てきます。

昨年の年度代表馬マンハッタンカフェを例に挙げてみましょう。菊花賞を目指して充電し、昨年の夏に4ヵ月ぶりにターフに帰ってきたときは、何とプラス46キロという馬体重でした。それで結果は1着です。実はデビュー当時の体に戻っていただけなのですが、マンハッタンカフェを詳しく知っていれば「プラス材料」として捉えることができたわけですね。

460キロで好走歴が多い馬体重の安定した古馬が久々で474キロだったら少し太いのでしょう。そこから中2週で10キロ絞れれば結果を出してくるかも知れません。しかし、除外があって中5週でプラス2キロになっていたら、まだ絞り切れていないと推測できます。レースに至るまでの状況は馬によって大きく違います。ちょうど現役で活躍中のカオリジョバンニという関東馬のローテーションと馬体重、そして成績の相関関係を調べてみてください。勉強になるかと思います。

質問72 調教の時の斤量はどうなっているのでしょう? レースが59キロだから調教でも59キロを経験させておこうとか、負担が大きいから50キロにしようとかいろいろあると思うのですが…。調教タイムにも影響するのではないでしょうか?
答え 普段の調教から足元に大きな負荷のかかることはできませんから、美浦・栗東両トレーニングセンターの砂やチップは深くなっています。ですから、鞍上に乗った人間の体重は調教タイムに多大な影響を及ぼしてきます。5Fの攻めで2秒や3秒は時計が違ってくると思っていてください。

問題はそれがどこで分かるかですが、競馬新聞に掲載されている関係者のコメントや調教診断で判断するしかありません。調教師や調教助手のコメントには「鞍上が重かったからね」というものがありますし、調教欄には誰が騎乗したのか明記されており、調教診断の中にも鞍上の体重に関することが書いてある場合があります。

ただ、そこまで掘り下げて書かれている競馬新聞はほんの一部です。スポーツ新聞にはとても望めないもので、いろいろな競馬新聞を買って自分が知りたい情報が詳しく出ているものを見つけてください。

また、質問にあったような次のレースが59キロだから59キロを経験させておこうといったことは基本的にはないと思ってください。そもそも調教助手などには80キロ近い体重の方がいますから、レース以上の斤量で調教をつけられている場合が多いからです。

質問73 馬単の買い方はどのようにしたらよいのでしょう? 裏表の比率や、馬連との兼ね合いのつけ方などを教えてください。
答え 馬単と3連複の買い方は私も勉強段階です。とりあえず3連複は遊びの馬券であり、勝負に使うものではないと思っています。馬単は南関東がそうであるように、今後は主力の馬券になっていくでしょう。その新馬券を含めた馬券の攻め方ですが、決まった型を持たず、その時々に応じて縦横無尽の買い方をすることをオススメします。質問の答えになっていないかも知れませんが、決まった型での買い方では自ずと限界が訪れてしまうものです。

例えば1着馬がほぼ堅く、2着もほぼ大丈夫といったケースを想定します。買い方として、単勝1点勝負、単勝2点買い、単勝1点に馬連1点、単勝1点に馬単の裏目、単勝1点にワイド1点、単勝2点にワイド1点、馬連1点にワイド1点、馬単の裏表、馬単の表に2番手の馬の単勝押さえ、2頭を軸にした3連複流し、その他、枠連を絡めることもできますし、たったひとつの決まり手を狙う場合でも、これだけ馬券のバリエーションが出てくるのです。

あとは自信度と配当の問題です。面倒ではありますが、すべてのオッズをチェックして最も効率の良い買い方を見つけてください。これまではいくら自信があってもオッズとの兼ね合いで買い目や狙い目を変えざるを得ないことがあったかと思いますが、馬券の種類が増えたことによってそんなケースが減るのはありがたいことです。

質問74 最近の外国人騎手や地方の騎手の活躍を見ると、予想において騎手を重要な要素のひとつにしなければならないと思うのですがいかがでしょうか?
答え デムーロ、デザーモ、ドイルをはじめとする外国人騎手、そして、アンカツ、石崎、小牧太等の地方騎手。確かに最近の彼らの活躍は目覚しいものがあります。馬とケンカすることがありませんし、ペース判断に優れていますし、直線に向くと腕っぷしの強さで馬をグンと伸ばします。

ただ、もちろん馬が弱かったら勝ち負けまで持ってくることはできません。外国人騎手と地方騎手がこれほどまでに活躍している最大の理由は、厩舎が勝負レースで彼らを乗せてくるからです。自分が調教師や馬主だったらと思うと、これは自然なことなのかも知れませんね。馬のデキが良く、キッチリ乗れば勝てる状況だったら、やはり力のあるジョッキーに騎乗を依頼すると思います。

競馬というのは道中の動きが激しく、騎手の思うままには行かないことが多いものです。しかし、彼らは“ミス”をする場面が少なく、最後まで本気で追ってきてくれます。もし馬券が外れたとしても、自分の読みが甘かっただけと納得がいくのです。

外国人騎手、地方騎手を中心に馬券を買うのはオススメできることです。ただ、そればかりに固執していると、馬を見る目やレースを見る目が養われていかないので、その点は注意して下さい。

来年には晴れて“中央のアンカツ”が生まれそうですね。低迷が続く競馬界を盛り上げていってもらいたいものです。



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