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質問6 大谷内さんは以前「競馬研究」で仕事をなさっていたということですが、トラックマンや編集の方は何時に起きて何時に寝ているのですか?
答え 競馬ファンにとって競馬新聞の記者がどんな時間に仕事をしているのか気になるところだと思います。ご存知のように、馬の調教は日が昇ったばかりの非常に早い時間に行われます。その時間は季節によって変動し、早くて4時半、遅くて8時と幅が大きいものになっています。トラックマンはそれに合わせて起きるわけですから、早いときには4時前後の時間になるのです。一方、編集の仕事はトラックマンが取材したものを書き起こしたりというものですので、起床する時間は遅めになります。それでも7時ぐらいと遅くはありませんが・・・。これを読んでいる方の中には競馬新聞社に勤めたい方もおられるでしょう。詳しい仕事内容についてはまたの機会にお話したいと思います。
質問7 昨年の朝日杯3歳Sで残念ながらタガノテイオーが故障して予後不良になってしまいました。でも残り200の地点で骨折していたということで、それで2着に来た走りには驚かされました。馬の勝負根性とはすごいものなんですか。
答え 優駿クラブの所有している馬で、こんな馬がいました。調教では乗り手が押しても押しても動かず、レースに行くと懸命に走って好走する。なぜかと不思議だったのですが、調べてみるとはくり骨折を起こしていることがわかりました。実戦では輸送があったり、観客が多くいたり、ファンファーレが鳴ったりで、攻めとはまったく状況が違います。人間もテンションが上がっているときには痛みが軽減されるように、馬も独特な状況の中で麻痺して走っているのです。しかし、それでもタガノテイオーの走りは素晴らしかったですね。残り200からフットワークがぎこちなくなったので、もし骨折していなかったら間違いなく勝っていたでしょう。本当に馬の懸命でひたむきな走りには心を打たれます。
質問8 昨年の菊花賞はアグネスフライトから勝負しましたが、残念ながら5着に終わりました。実力は十分にあるし、調子も良かったようなのに、なぜ結果を出せなかったのでしょうか?
答え アグネスフライトには私も優駿クラブが発行する新聞紙上で本命を打ったのですが、実は1点だけ気になることがありました。それは中3週のローテーションの割には攻めが軽かったことです。攻め馬とは馬の心肺能力を高めるために必要不可欠なものであり、特に強い攻め馬は重要な意味を持ちます。菊花賞のアグネスフライトは身になる厳しい稽古が不足していたために、3000の距離を走るスタミナが備わっていなかったのではと私は考えています。これからは調教師やトラックマンのコメントで攻めの強弱に関するものがないか注目してください。「攻めを強化した」とのコメントを見つけることができれば、その馬を狙ってみてはどうでしょう?連に絡む確率が高いことがわかっていただけると思います。
質問9 最近よく新聞に「ブリンカーを着ける」という調教師のコメントを見かけますが、「ブリンカー」とは一体どういうものなのでしょうか?
答え 実際に馬を思い浮かべてもらえればわかると思いますが、馬の目は大きく、人間と違って側面についています。したがって、視野がおそろしく広く、360度中、実に350度まで見えてしまうのです。臆病な馬のことですから、レースで横の馬や後ろの馬が気になるのは当然で、ブリンカーとはその視野を狭くしてしまおうという馬具なのです。これを着けることによって、集中力が増し、成績が一変する馬が少なくありません。特にブリンカーを着けて逃げ宣誓をしている馬に大駆けのケースが多く見受けられます。今後は新聞紙上に載っているブリンカーの着脱を記した欄を注意して見てください。意外なほど簡単に穴馬券が取れるようになります。
質問10 関東にいる3歳馬のカーディアンゴッドという馬は本賞金が810万円です。本賞金が加算されるのは1着と重賞2着以内と頭にいるのですが、どうしたらこんな中途半端な賞金になるのですか?
答え おっしゃるとおり、本賞金が加算されるのは1着馬と重賞2着以内の馬に対してです。平地競走でいうと、500万条件以下の全レースと、900万条件の平場戦が400万の加算で、それ以外の競走は実際の賞金の半分が本賞金として加算されることになります。ただし、それはあくまで中央競馬でのことです。カーディアンゴッドは道営競馬からの転入馬で、地方在籍時の賞金が加えられており、それで810万という半端な本賞金になってしまったのです。公営競馬から中央競馬に移籍する際は、定まった計算式で本賞金が決められます。その式は申し訳ありませんが分かりません。以上の理由で半端な賞金の馬が存在することをご理解いただけたらと思います。


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